歴史的な一日
現職のアメリカ大統領が被爆地・広島を訪れた。
わたしなどは、それだけで十分だと思った。
被爆者たちがオバマ大統領と笑顔で抱き合う姿を見てなおさらそう思った。
政治的な意味づけなどは頭のいい人たちがやればいい。
閑話休題(小論文作成に関する覚書 No.7)
〈承前〉
「問題点の指摘」は「本論」に相応するところで、論者の考えが具体的に提示される、論全体のなかで重要な位置を占めます。また、次段の解決策に繋がる点でも齟齬が生まれぬよう慎重に書きたいところです。単に、問題点の羅列になってはならず、不都合な状況を招いた原因のなかで、最も深刻だと思われるものとそれをいちばんに挙げる理由を記さなければなりません。
「いじめについて」というテーマで前に作った現状説明の続きとして、同テーマにおける「問題点の指摘」を以下に記してみる。
今日のソーシャルメディアを介したいじめは、以前にもまして陰湿になっていると言われる。この陰湿さが加害者にはゲーム性の興奮を実感させ、被害者には強迫観念を植えつける。「既読無視」と言われ、仲間外れにされるという、内情を知らないものにとっては些事に見えることが、ときに被害者に自死を選択させるほどの苦痛を与えるのだ。皮肉にも双方向を旨とするソーシャルメディアはいじめの場では一方通行なのである。
一見、スムースに読めるように見えるが、この段の役割がはたして果たされているだろうか。前述の内容を繰り返すならば、この段は「問題点の指摘」であり、「不都合な状況を招いた原因のなかで、最も深刻だと思われる原因とそれをいちばんに挙げる理由」が示されなければならない。ひいき目に見れば、当事者にとって「自死を選択」しなければならないほどの切迫した心理状況を「内情を知らないもの」(=第3者≒大人たち)が容易に把握できないこと、それがいじめの手段として使用されたソーシャルメディアの特徴だ、と読める。ただし、これは評価を前提にした深読みレベルの解釈だ。
(つづく)